【彗星読書夜話】山尾悠子「夢の棲む街」を追加
文学と本にまつわるポッドキャスト・プログラム「彗星読書夜話」。
第3回は、再評価の真っ只中にいる幻想小説家、山尾悠子のデビュー作「夢の棲む街」について語りました。
幻の作家・伝説の作家という扱いを長らく受けていた彼女ですが、
実は評論家の吉本隆明が80年代に『マス・イメージ論』山尾を取り上げていたこと、知ってました?
今回は、山尾悠子の沈黙期とカムバックについて説明しながら、吉本の読解と、私による読解をお話ししています。
ところで、ここからは追加情報。
吉本は、本作「夢の棲む街」が、アメリカを代表する作家エドガー・アラン・ポーの「メエルシュトレエムに呑まれて」を下敷きに書かれていることを指摘しているのですが、
収録で言い忘れてしまったのが、明らかに大渦巻を意識した場面が、実は2箇所あることです。
1番目はもちろん、冒頭の街の描写。これは吉本の指摘通りですね。
2番目は、クライマックスの崩壊シーン。
二重に大渦が出現するという結構恐ろしい小説だったのか、と、後から気づきました。
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